「結婚して幸せになる」のは難しい

「結婚して幸せになる」のは、残念ながら難しいという話をします。

「結婚に幻想を抱きすぎるな」という話でもあります。現実の結婚を知っておいて初めて結婚が近くなることもありますから。

最新のデータでは、日本で結婚しているカップルの総数70万組のうち、約3分の1の25万組が離婚しています。きらに同数以上の既婚者が現状の結婚生活に不満を抱いていると考えられます。

離婚数や結婚への不満の多さにかんがみると、結婚したはよいが、その後の夫婦生活という問題が山積していると考えられます。

その中でも結婚する前に気づいておいたほうが良いものは、結婚して「幸せ」になっても長続きはしないということです。しばらくはハネムーンという形で続きますが、その後徐々に幸福感が薄れていくからです。

でも、幸せになることは不可能では決してありません。

「幸せな結婚」とは何かを知って、どう対処すべきかを学んだなら、「幸せな結婚」を長持ちさせることも可能です。

結論から言うど、「幸せな結婚」とは、

①結婚に対して過度の期待をしない{期待値を下げる。)

②自分を過少評価するか、相手を過大評価すること、またはその両方

という2点を実行することなのですが、心理的しくみを学ぶと、幸せな恋愛と結婚を継続する方法が見えてきます。

「幸せな結婚」とは何か?

まずは、「幸福」とは何か?を理論的に知っていただきます。

幸福感はいつ現れて、いつ消えるのか(そう、必ず消えるのです)。「幸せな結婚」とは、「幸福感」を「結婚」という場面で感じることです。

「幸福」と「結婚」のメカニズムを知っておかなければ「幸せな結婚」にはなりません。

さて、「幸福感」を定義すると、「幸福感とは、予想を良い方向に裏切ったときに生じるもの」となります。

他方、幸福の反対には不幸があり、

「不幸とは、予想を悪い方向に裏切ったときに生じるもの」です。

みなさんにも、今までの人生で何度となく「幸福な瞬間」や「不幸な瞬間」が訪れたはずです。前者の例では、運動会で一等賞をとったとか、中学校の先生に褒められたとか、告白して成功したとか、志望していた大学に合格したとか……。

その反対に、「不幸な瞬間」も幾度となく経験したはずで、たどえば先生に怒られたとか、好きな人にフラれたとか、受験に失敗したとか、仕事でしくじったとか……。

なぜ、幸福と感じたり、不幸と感じたりするのかは、上記の「期待」や「予想」で説明できるのです。幸福とか不幸とかは、現在の自分がいて、将来起こりうる事象に関して、どのように期待するのかという問題です。

将来の予想は、当たる場合と当たらない場合があります。なぜなら不確実でリスクが伴うからです。将来何か起こるかわからない。

100%確実に手に入るものでも(例、100mを60秒以内で走ること)、100%確かな気持ちというものは持てないし、ほぼ0%確かなことでも(例、100mを10秒以内で走ること)、0%の期待を持つことも難しいです。

たとえば、100mを10秒以内で走ったら1000万円がもらえるというコンテストだったら、100m走にチャレンジする限り、0%以上の期待を持つようにできています。本当に0%ならば、くたびれるだけの100m走などチャレンジしませんから。

この期待が幸福感の源泉です。期待が結果の100%に近づけば近づくほど、予想どおりであればあるほど、現実に獲得できたとしても幸福感は少ない、他方、期待が結果の0%に近づけば近づくほど、予想外であればあるほど、現実に獲得できたときの幸福感は大きいと理論的に言うことができます。

もっと身近な例を挙げます。たとえば、試験。大学受験でも、司法試験やソムリエの試験といったような資格試験でも、試験ならなんでもいいのですが、試験に備えて一所懸命に勉強したとします。すると当然、期待してしまいます。

「あんなに勉強したんだから合格するだろう」とか……。あるいは「これで落ちたらショックだな」といった形で不安も生じます。期待と不安、両方が共存するのが、試験というものです。

そんな試験に合格したらどう思うでしょう。不安に思った分(予想しなかった分)、幸福感が生じます。合格して当然だと思った分には幸福感は生じません。つまり、自分が期待する度合いに応じて幸福度が規定されるのです。

また、期待しているものが大きいか小さいかも幸福の総量に影響します。

たとえば、人生をかけた司法試験と、中学校の国語の漢字のクイズとでは人生に与える影響に雲泥の差があるので、前者の司法試験での合否は幸福度に多大に影響します。

このように結婚して幸せになれるかどうかというのは、結婚後の生活をどのレベルで予想しているかあるいは、予想していないかにかかっているのです。

もちろん、結婚後の結婚後の二人の関係を良くするための努力も必要であることは言うまでもありませんね。